「悲劇的」ダンサー紹介① 斉藤綾子

 

斉藤綾子/さいとう あやこ

1990年生まれ、大阪府出身。幼少より踊りはじめる。

2001年 rise1シアター(現 梅田花月)にてバレエスタジオミューズ、吉本興行共同企画[不思議の国のアリス]にアリス役として出演。

その後12歳よりサイトウマコトに師事しコンテンポラリーダンスを学ぶ。大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース卒業。在学中に望月則彦作品[カルメン]でカルメン役を踊る。同大学卒業後、サイトウマコト、高野裕子、素我螺部などの作品に出演。サイトウマコト作品では振付助手を務める。

現在、作家・舞踊家・振付補佐として〈斉藤DANCE工房〉を拠点に活動中。「動かされる身体」を常に意識している。

 

【斉藤綾子に4つの質問 】

 

① なぜ、ダンスをはじめましたか?

完全に環境遺伝です。両親がダンサーなので幼い頃から自然とダンスのある生活、と言うか、ダンス中心の生活でした。門前の小僧習わぬ経を読む、です。一応クラシックバレエを習う時は「バレエ、ピアノ、スイミング、どれが良い?」と選択肢をもらい私が「バレエ」と答えたのでバレエ教室に行ったらしいですが、私は踊る人になると思い込んでいたし、なんならまだ世界中全員が舞台人だと思っていたので、当然っちゃ当然の答えです。ダンスが上手になったら、いつも舞台や稽古場で遊んでくれる大人達ともっと友達になれると思っていて、それがとにかく楽しみでした。

 

②なぜ、ダンスを続けていますか?

好きなんです。ただただ。それにダンサーが大好きなんです。広くは、舞台人が好きなので私も仲間でいたくて続けています。やっぱりまだダンス上手になったらもっと友達できると思ってるのですね。それでもよく「ダンスを辞めたら何がしたいか」と考えますが、いろいろ考えて、あれもいいなーこれもいいなーと思っても結局舞台に帰ってきちゃう。そこまできて「さて、今日も踊りましょうかね」と落着く。これの繰返しです。

 

③ あなたにとってダンスは何ですか?

 1番好きで、1番頼れるものです。比喩的な意味ではなく実際ダンスに育ててもらったので、ずっと1番近くにダンスがありました。幼い頃から辞めたいと思った事もなくて、ずっと好きでいさせてくれています。ジャンルとしても、何かを伝える手段としても輪郭が曖昧で、しかも日々踊り続けていないと身体がすぐに忘れてしまうアナログなところに惹かれているのだと思います。

 

④ 共演するダンサー(藤原美加)の紹介をお願いします 。

美加ちゃんのことはいつの間にか知っていたけど、いつ初めて彼女の踊りを観たのかもわからないし、まだまだ知らないことだらけです。でも舞台で踊る姿は何度も拝見しているので、なんでも知っているような気もします。1番印象に残っているのはKIKIKIKIKIKI公演【夜の歌】でのソロです。ゆっくり動く美加ちゃんはとても美しくて、今何を思って踊っているのだろうと考えさせてくれます。そこからキュッっと速く動く瞬間が好きです。強いけどとても優しいです。普段の美加ちゃんは、やっぱりとても優しいです。いつも楽しく話をしてくれて、私のなんてことない連絡にもちゃんと返事をくれます。どんな時でも、一緒にいる時間を楽しんでくれる人です。ぴよ、ってよく言う。

 


斉藤綾子のダンス履歴